呼応するランプの森 - ワンストローク, Metropolis(2018.9.30まで展示) / Forest of Resonating Lamps - One Stroke, Metropolis

teamLab, 2016, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

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呼応するランプの森 - ワンストローク, Metropolis(2018.9.30まで展示) / Forest of Resonating Lamps - One Stroke, Metropolis

teamLab, 2016, Interactive Installation, Murano Glass, LED, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

人がランプの近くで立ち止まり、しばらくじっとしていると、最も近いランプの色が変わり、強く輝き音色を響かせる。そしてそのランプの光の色は、最も近い二つのランプに伝播する。伝播したランプの光は、それぞれ同じように色を変え、強く輝き音色を響かせながら、最も近いランプに伝播し、同じように連続して色を変えていく。伝播していく光は、必ず、全てのランプを一度だけ色を変え強く輝かせ、必ずはじめのランプに戻ってくる。つまり、人に呼応したランプの光は、二つに分かれ、それぞれ全てのランプを1度だけ通る一本の光の色のラインとなり、最後に、起点となった最初のランプで出会う。


伝播していく光の色が、他の人が起点となった光の色と出会い通り抜ける時、光が出会った場所のランプの光は、それぞれの色が混ざった色となる。人々はきっと、同じ空間にいる他の人々の存在を意識するだろう。


一見バラバラに配置されたランプは、それぞれのランプから3次元上で最も距離が近いランプに線を引いたときに、(始点と終点が同じの)一筆書きできる一本のつながった線(unicursal)になるように配置されている。ランプがこのように配置されることによって、人に呼応したランプの光は、最も近いランプに伝播しているだけにも関わらず、一筆書きのように全てのランプを必ず通り、そして必ず一度だけしか通らず、最後に、起点となった最初のランプに戻ってくる。

 

ランプの配置に関しては、以下のような制約を満たす空間上のランプの配置を数学的に求め、ランプの高さ方向の分布のばらつきと、3次元的な経路(光の軌跡)のなめらかさを定量化し、多数の解に対して評価を行った。

 

ランプの平面配置は、ランプを吊るために、均一な千鳥配置であり整然としたグリッドになっている。これが1つ目の制約となる。2つ目の制約として床と天井の高さ、人が通ることができる通路の高さと幅という物理的な空間の境界条件を設定する。そして全てのランプから、3次元上で最も近い2つのランプに線を引いたときに、起点と終点がつながったたった1本の線(unicursal)になることが3つ目の制約である。

 

このようなプロセスによって生まれたランプの配置は、一見ランダムのように見えるために、光の軌跡が予測できず飽きないが、実際は、物理的に一番近いものに光が連続していくため、まるで火が燃え移っているかのように自然に感じる。そして、ランプの光の軌跡は一本線でつながっているため、自分から生まれた光と、他者から生まれた光は、必ず交わる。

これは、空間が固定化されていることを前提とした静的な美しさではなく、人々がこのランプに近づくことによって生まれる動的な美しさとも言える。それは、デジタルテクノロジーによって変化そのものを自由に設計でき、人の存在による空間の変化や動きを受け入れた新しい時代の空間のありようである。

 

ランプシェードは、ムラーノ・ガラス(ベネチアン・グラス)を使用。